米ファイザー、モデルナがそれぞれ開発した新型コロナウイルスのワクチンは、発症だけでなく感染自体を高い割合で防ぐことが米疾病対策センター(CDC)のデータで明らかになった。両ワクチンは初回接種後2週間で相当の予防効果を発揮した。

  CDCが29日公表した調査データによると、いずれかのワクチンを2回接種した後では感染を90%抑制する効果があった。これ以前の臨床試験では、両ワクチンが発症や重症化、死亡を防ぐ効果を持つことが実証されている。

  CDCは広範なワクチン接種が進められた昨年12月半ばから3月半ばにかけ、医療・福祉従事者や教師ら現場に立つ約4000人を対象に調査した。この集団は新型コロナ感染リスクが高いため、基礎疾患のある高齢者らと並んで最も早くワクチンを接種した。

  ファイザー・ビオンテック製、モデルナ製とも数週間の間隔を空けて2回接種する必要がある。今回の調査によると、初回接種から2週間後には80%の予防効果が見られ、接種が完了したと見なされる2回目の接種から2週間後では予防効果は90%に上昇した。

  調査結果は無症状感染や軽度の有症状をどれだけ防いだかなど、詳細な内訳は明らかにしていない。

原題:Pfizer, Moderna Vaccines Prevent Infections in Real-World Study(抜粋)