[22日 ロイター] – バイデン米大統領は、所得が100万ドルを超える富裕層に対するキャピタルゲイン課税の税率を39.6%と、現行の2倍近くに引き上げることを提案する見通しだ。複数の関係筋が22日明らかにした。育児や幼児教育分野などへの歳出を賄うためという。

所得税の限界税率は37%から39.6%に引き上げる。

ホワイトハウスのサキ報道官は、バイデン氏が来週の議会演説で「アメリカン・ファミリーズ・プラン」について説明すると述べる一方、詳細についてはコメントを控えた。

さらに、育児や幼児教育、国内労働者の競争力強化に向け投資を拡大するという大統領の決意は固いとした上で、政府としてまだ財源計画を確定していないものの、「富裕層や余裕のある企業・事業者らが負担すべきだと大統領は考えている」と述べた。

20万ドル以上(夫婦合算で25万ドル)の所得に課せられる純投資所得税(NIIT)の3.8%を含めると、全体のキャピタルゲイン税率は43.4%に上る可能性がある。現在20万ドル以上の所得層に対する全体の税率は約23.8%。

市場関係者の間では、キャピタルゲイン増税案の議会通過について、少なからず疑問視されている。ヘッジファンド、グレート・ヒル・キャピタルのトーマス・ヘイズ会長は「もし議会で可決されたら、株式指数は2000ポイント値下がりするだろう」と語った。