【ワシントン時事】サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)は30日、バイデン大統領の主催で行われた気候変動サミット(首脳会議)をめぐり、中国政府が公約した温室効果ガス排出削減目標を完全に実行に移すかは「全く分からない」と述べ、対応を注視する考えを示した。最大排出国である中国に一段の対策を求める構えだ。

中国の気候変動政策、国内と国外で矛盾

 サリバン氏はオンラインの講演で、米国は中国から気候変動で協力を得る見返りに貿易や人権問題で譲歩しないと強調する一方、中国の対応も米国のために協力する「好意的なものではない」との見方を示した。中国が気候サミットで掲げた目標をめぐっては、ケリー大統領特使も米メディアに対し「不十分だ」との認識を示している。