国立天文台などは、124億光年離れた宇宙で、地球がある銀河系(天の川銀河)と同じような渦巻き構造を持つ銀河を見つけたと発表した。138億年前の宇宙誕生からわずか14億年と観測史上最も古い渦巻き銀河で、銀河の形成史などを知る手掛かりになるという。論文は20日付の米科学誌サイエンス電子版に掲載された。
銀河にはさまざまな形があるが、現在の宇宙では中心に「バルジ」と呼ばれる膨らみがあり、周辺部に平たんな円盤と渦巻き状の腕を持つ「渦巻き銀河」が約7割を占める。渦巻き銀河は複数の銀河の衝突・合体などを経て、時間をかけて生じると考えられており、これまで100億年以上前の宇宙では数個しか見つかっていなかった。