静岡県熱海市で起きた大規模な土石流を受けて、静岡県は近く専門家らによる委員会を設置し、盛り土が崩れた原因や行政の対応が十分だったか検証を始めることが県の関係者への取材で分かりました。

今月3日、静岡県熱海市の伊豆山地区で発生した大規模な土石流では、起点とみられる場所で静岡県の推定で周りの土砂を一部含め、およそ5万5500立方メートルの盛り土が崩れたとみられています。

県は「盛り土の崩壊が被害を大きくした」とみていて、近く外部の専門家らによる委員会を設置し、検証を始めることが県の関係者への取材で分かりました。

当時の雨の状況や盛り土の構造、それに地質の調査などを行って崩れた原因を明らかにするチームと、盛り土が造成されたいきさつのほか、熱海市や静岡県といった行政の対応を調査する2つのチームを設けるということです。

そして土砂の崩壊や流出を防ぐ対策が講じられていたかや、行政の対応が十分だったかについて、検証が進められる予定です。

県などによりますと、盛り土は平成19年に神奈川県小田原市の不動産業者が県の条例に基づいて熱海市に届け出を行い、造成が始まりましたが、計画されていた工事がおおむね完了したあとも土砂の搬入が続けられ、拡大したとみられています。