【北京時事】水害に見舞われた中国河南省で、取材中の外国人記者が嫌がらせを受け、駐中国外国記者協会(FCCC)や米政府から非難が相次いでいる。中国外務省の趙立堅副報道局長は30日の記者会見で「米側の表明に断固反対だ。でっち上げだ」と反発し、取り合わない姿勢だ。

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 FCCCの27日の声明によると、河南省鄭州市で米独メディアの記者が住民に取り囲まれるなどした。共産党青年組織の河南省共産主義青年団は中国版ツイッター「微博」で、治水対策に疑問を投げ掛けた英BBC記者の居場所を知らせるよう呼び掛けた。

 FCCCは「中国で広がる外国メディアへの敵視に失望している」と表明。ナショナリズムの高まりがこうした感情を支えていると指摘した。