【ソウル時事】8日の朝鮮中央通信によると、北朝鮮東部・咸鏡南道で水害が起こり、朝鮮労働党中央軍事委員会は5日、道党軍事委員会拡大会議を緊急招集するとともに、道路などの復旧に当たる工兵部隊の派遣、道に駐屯する軍部隊の動員を指示した。金正恩総書記は「復旧用の資材を国家の備蓄分から緊急に使用し、中央が財政的、物質的に強力に支援せよ」と命令した。

正恩氏「戦闘力強化」を指示 初の軍指揮官講習会

 朝鮮通信(東京)によれば、朝鮮中央テレビは5日、咸鏡南道で1~2日に149~307ミリの大雨が降り、河川の増水で堤防が決壊し、住宅1170戸が破壊、浸水し、住民5000人以上が避難したと報道。数百ヘクタールの農地が冠水、流失し、約17キロにわたる道路と数カ所の橋が破壊されたなどと伝えていた。
 北朝鮮では昨夏も大規模な水害があり、食料不足の一因になったと指摘される。今回の水害が経済的苦境に追い打ちをかける可能性がある。