アフガニスタンを退避した国際協力機構(JICA)のアフガン人職員とその家族の4人が12日夜、民間機で成田空港に到着した。日本政府による退避支援の対象だったアフガン人の日本入国が確認されたのは初めて。

 4人は成田空港で新型コロナウイルスの検査を受け、陰性が確認されたため、日本側が用意したバスで待機施設に移動した。当面は施設で過ごす予定だ。

 4人はイスラム主義勢力タリバンがアフガンの実権を握ったことを受け、8月下旬に日本政府が首都カブールに派遣した自衛隊機で退避を目指したが、カブール市内の治安悪化などで空港にたどり着けず、退避に失敗していた。このため、陸路を使って自力で隣国パキスタンに脱出。日本政府の支援でパキスタンから民間機に搭乗し、中東のカタール経由で日本に到着した。

 政府関係者によると、日本には「短期滞在」の在留資格で入国を認め、滞在期間中に難民申請するか、第三国に移動するかなどを選択してもらうという。

 アフガンには出国を希望するJICAや日本大使館のアフガン人職員とその家族ら約500人が残留している。日本政府は退避を認めるようタリバンに働きかけている。