【ロイター時事】イスラム主義組織タリバンが暫定政権を運営するアフガニスタンの首都カブールで17日、崩壊した民主政権下で女性問題省だった建物の表示板が「勧善懲悪省」に替えられた。女性問題省に勤務していた女性職員は、建物から閉め出されたという。

 勧善懲悪省は、旧タリバン政権時代に極端なイスラム法解釈を強制した「道徳警察」として知られ、タリバンが今月7日に発表した暫定政権の閣僚一覧にも勧善懲悪相代行のポストが含まれていた。発表では、女性問題相への言及はなかった。

 ロイター通信の記者が、表示板が勧善懲悪省と書かれたものに替えられたことを確認した。複数の女性職員は建物の前で撮影されたビデオ中で、家に帰るよう告げられたと証言。そのうちの1人は、建物の入り口が16日に封鎖されたと語った。別の女性職員は「私が家族唯一の働き手だ」と明かし、「女性問題省がなければアフガン女性はどうすれば良いのか」と訴えた。