[ニューヨーク 6日 ロイター] – ニューヨーク外為市場ではドルが全面高。エネルギー価格高騰がインフレ高進や米利上げ懸念をあおり、リスク選好度が低下する中、安全資産としてのドル買いが優勢となった。

シリコン・バレー・バンクのシニア為替トレーダー、ミン・トラング氏は「インフレ懸念が市場全体に浸透しつつあることが示された」と指摘。「米連邦準備理事会(FRB)が予想よりも早期の行動が迫られるかが焦点だ」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は0.3%高の94.228。

市場は週末に発表される9月米雇用統計を注視している。ロイター調査によると、アナリストは非農業部門雇用者数が47万3000人増加すると予想する。

前出のトラング氏は「おおむね予想に沿った結果となれば、現在のドルのトレンドを支えるだろう」と述べた。

米議会で続く連邦債務上限引き上げを巡る与野党の攻防への警戒感もくすぶる。上院共和党トップのマコネル上院院内総務は6日、12月まで債務上限の一時的拡大を容認すると表明したが、なお不透明感が漂う。

リスク選好度低下を反映し、高リスクとされるニュージーランドドルは対米ドルで0.7%下落した。ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)が6日、7年ぶりの利上げに踏み切ったものの、通貨押し上げには至らなかった。

ポーランド国立銀行(NBP、中央銀行)は6日、上昇するインフレに対応するため、主要政策金利を0.1%から0.5%に引き上げた。アナリストの予想よりも早期の利上げとなった。ポーランドズロチは約0.4%上昇した。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは6.27%高の5万4728.39ドルと、5月以来の高値を更新した。

ドル/円 NY終値 111.41/111.44

始値 111.40

高値 111.49

安値 111.21

ユーロ/ドル NY終値 1.1556/1.1560

始値 1.1535

高値 1.1559

安値 1.1533