米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長はインフレについて、「一過性」という表現をやめる時がきたと話しました。11月3日の記者会見まで使っていたこの文言を放棄し、インフレ警戒姿勢を一段と鮮明にした格好です。長らく世界の中央銀行が供給してきた潤沢な流動性という「パンチボウル」が予想よりも早く引き揚げられるとの思惑から、米国株だけでなく、トルコ・リラに至るまでリスク資産が軒並み下げています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

テーパリング加速か

パウエル議長は力強い米景気とインフレの高止まりで、資産購入プログラムを来年に計画よりも早期に終了することが正当化されるかもしれないと述べた。ただ新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン」が、見通しへの新たなリスクになるとの考えを示した。11月初めに発表された計画に基づくと、米連邦公開市場委員会(FOMC)は2022年半ばの資産購入プログラム完了を想定しているが、12月14、15両日の次回定例会合でテーパリングの加速を決定する可能性がある。

効果への自信

英オックスフォード大学の広報担当者は「この1年間に複数の変異株が出現したが、重症化を防ぐという面でワクチンは高いレベルでの予防効果を維持してきた。オミクロンが例外である証拠は現時点で見受けられない」と述べた。独ビオンテックのトップも既存ワクチンでも重症化を防ぐ効果は恐らくあると述べた。欧州で確認されたオミクロンは、今のところ全て無症状か軽症。

インフレとコロナの影響

米コンファレンスボードが発表した11月の米消費者信頼感指数は109.5と、9カ月ぶりの低水準となった。インフレ高進と新型コロナの感染拡大で消費者の景気認識が弱まった。現況指数は4月以来の低水準となり、期待指数も低下した。仕事が豊富にあるとの回答比率は58%と過去最高を記録した。半面、この先6カ月の所得と雇用に対する楽観は共に弱まった。住宅や自動車、主要家電を購入する計画があるとの回答も低下した。

来年初めの上場目指す

インドの電子商取引会社スナップディールは、同国で最大2億5000万ドル(約282億円)規模の新規株式公開(IPO)を目指し、予備文書を数週間以内に提出する計画だ。関係者が明らかにした。スナップディールにはソフトバンクグループやアリババグループが出資している。同関係者によると、スナップディールは2022年初めの上場を目指している。企業価値15億ドルの評価で少なくとも2億ドルの調達を計画しているという。

「レッドライン」を越えるな

ロシアのプーチン大統領は西側諸国に対し、安全保障問題を巡る「レッドライン」を越えないよう警告した。ロシアがウクライナに侵攻した場合、米国と英国は外交的および経済的な対応につがなると表明している。プーチン大統領は、西側の軍事インフラがウクライナに拡大して「超音速兵器が配備されれば」、モスクワは最短5分で攻撃のリスクにさらされると指摘。「そうなると、われわれも自分たちを脅かすものと同様の何かを作らざるを得なくなり、すでにそれは可能だ」と述べた。

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