[ロンドン 6日 ロイター] – 新型コロナウイルスのワクチン開発に携わった英オックスフォード大学のサラ・ギルバート教授(ワクチン学)は、将来、新型コロナよりも致死率の高い感染症のパンデミック(世界的流行)が起きる可能性があるとし、今回のパンデミックで学んだ教訓を無駄にせず、次の流行に備える必要があると述べた。

ジョンズ・ホプキンズ大学によると、新型コロナの流行では世界全体で526万人の死者が出ている。

教授はBBCのテレビ講義で「本当のことを言えば、次はさらに悪いものになる恐れがある。感染力や致死率、もしくはその双方が高くなる恐れがある」とし「ウイルスが私たちの生命と生活を脅かすのはこれが最後ではないだろう」と述べた。

教授は次のウイルスに備える必要があるとし「私たちが実現した進歩と私たちが得た知識を無駄にしてはならない」と発言。

新変異株「オミクロン」については、スパイクタンパク質に感染力が増すことで知られる変異があるとし、「こうした追加の変異により、ワクチン接種や他の変異株への感染によって誘導された抗体の効果が、オミクロン株の感染予防では低下する可能性がある」と指摘。

「さらに情報を入手するまでは、慎重に対応し、この新たな変異株の拡散ペースを落とす対策を講じる必要がある」と述べた。