【ワシントン時事】米国、英国、フランス、中国、ロシアの核保有5大国は3日、核保有国間の戦争回避に取り組むことを確認する共同声明を発表した。5カ国は声明で「核戦争に勝者はなく、決して戦ってはならない」と強調。核拡散防止条約(NPT)を順守し、軍事衝突や軍拡競争を防ぐ多国間の外交的アプローチを追求すると表明した。

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 核保有5大国が、戦争回避などを目的に共同声明を発表するのは異例。中国による軍事的圧力強化で台湾有事の懸念が高まり、ロシア軍の国境付近への集結でウクライナ情勢が緊迫する中、緊張緩和の糸口となるかが注目される。

 声明では、核の使用が広範囲にわたる影響をもたらすと指摘。核兵器が存在する間は、その用途は「自衛目的、侵略防止、戦争回避」に限られるべきだと確認した。