A woman walks on the street in the early morning in Kyiv, Ukraine on March 31, 2019. Photographer: Taylor Weidman/Bloomberg

ウクライナに侵攻したロシアに対し、バイデン米大統領が追加の経済制裁を発表しました。ただ、決済を管理する国際銀行間通信協会(SWIFT、スイフト)へのアクセス遮断については、「常に選択肢としてあるが、現在は使用する計画がない」と否定しました。米議会や欧州の一部が求めるSWIFTからのロシア排除は西側の企業にも影響し、欧米以外を中心とした決済システムの構築を加速させる恐れもあります。欧米は最終手段を温存しながら、駆け引きを続けることになりそうです。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

キエフは陥落寸前か

バイデン大統領はロシアの主要銀行5行に制裁を科すと明らかにした。英国は主要銀行の資産凍結を含む制裁措置を打ち出した。西側情報当局はウクライナの首都キエフが数時間以内にロシア軍の手によって陥落する可能性があるとみている。ウクライナ政府は全土に戒厳令を発令、ゼレンスキー大統領は市民に武器を取るよう呼び掛けた。シュミハリ首相はチェルノブイリ原発施設をロシア軍が掌握したと明らかにした。

欧州市場の反応

欧州株は下落し、調整局面入りした。MOEXロシア指数は33%安。ブルームバーグが世界90の株価指数を分析したところによれば、1日当たりの下落率(自国通貨建て)では過去5番目の大きさだった。ブレント原油先物は一時14年以来で初めてバレル当たり105ドルを突破した。一方、ロシアの代表油種ウラル原油は記録的なディスカウントで売りに出されており、その幅はバレル当たり11.60ドルと、少なくとも11年間で最大。一部の買い手や海運会社が敬遠しているためだ。欧州の天然ガス指標となっているオランダのガス先物は一時62%高となった。

評価額ゼロ

UBSグループはロシアの債券をポートフォリオの担保としている一部のウェルスマネジメント顧客に対し、マージンコール(追加証拠金の要求)を通知した。ロシアの政府や企業が発行した債券の価値を引き下げたことに伴う措置。関係者によると、UBSは一部のロシア債について担保評価額をゼロに引き下げた。顧客がマージンコールに応じられない場合、こうした証券を市場価格で清算する可能性もあるという。

利上げ観測揺るがず

金利スワップ市場は欧米の金融当局が政策引き締めを強めるとの見方を変えていない。米国が年内に0.25ポイントの利上げを6回、英国が5回、ユーロ圏が1回それぞれ実施することを織り込みつつある。ウクライナ侵攻は経済成長を鈍化させるリスクがある一方、エネルギーなどの供給が混乱し、物価圧力が一段と強まるとの懸念がある。リッチモンド連銀のバーキン総裁は近い将来の利上げ計画を変更する理由になるかどうか判断するのは時期尚早だとの見解を示した。

米経済指標

昨年10-12月の米国内総生産(GDP)改定値は前期比年率7%増と、速報値の6.9%増から若干上方修正された。米新規失業保険申請件数は予想以上に減少。失業保険の継続受給者数は148万人と、新型コロナウイルス禍の最低水準を更新した。1月の米新築一戸建て住宅販売は前月比4.5%減少。2021年末に2カ月連続で急増していたが、住宅ローン金利の上昇が需要を抑制し始めている可能性が示唆された。

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