トランプ前米大統領はこの週末、ロシアのプーチン大統領をあらためてたたえた。ロシアによるウクライナ侵攻を受けて西側諸国が対ロ制裁を強化する中での発言だった。

CPACで演説するトランプ前米大統領(2月26日)Source: Bloomberg

  トランプ氏は26日、フロリダ州オーランドで開催の保守派集会、保守政治行動会議(CPAC)で演説。「きのう、プーチン大統領を賢いと思うかと記者に聞かれた。『もちろん賢い』と答えたら『なんてひどい発言だ』という反応を受けた。きちんと説明しよう。彼は賢い」とし、「真の問題はプーチン氏が賢いことではなく、わが国のリーダーらが間抜けだということだ」と述べた。

  一方、ウクライナへの侵攻を「ぞっとする」とし、「誇り高きウクライナの人々のために祈る」とも語った。 

  その上で、米国の失敗や弱さが今回の侵攻に関してプーチン大統領を勢いづかせたとし、アフガニスタンからの米軍撤退も例に挙げてバイデン大統領を攻撃。バイデン氏が「平穏を大混乱に、能力を無能に、安定を無秩序に、安全な状態を大惨事に変えた」と批判した。 

  民主党全国委員会はこの演説を非難。トランプ氏の発言は、ロシアとウクライナに関する共和党の見解を反映したものだと主張した。

原題:Trump Again Calls Putin ‘Smart’ and Blames Biden for Invasion(抜粋)