【イスタンブール、ワシントン時事】24日にウクライナへの本格侵攻を開始したロシア軍は27日、首都キエフ制圧に向けた軍事作戦を続行した。キエフ一帯ではウクライナ軍との間で激しい攻防戦が続くが、ロシア側の動きをめぐっては、当初想定より進撃に遅れが生じている可能性がある。

ウクライナは持ちこたえる 「共通の利益」へ支援強化要請―元高官

 ウクライナのゼレンスキー大統領は26日夜に公表した動画メッセージで「われわれは国を解放するまで戦い続ける」と訴えた。

 米国防総省高官は26日、ロシア軍が激しい抗戦に遭い、キエフの北方約30キロの地点にとどまっているとの分析を明らかにした。「ロシア軍は進軍の遅れにいら立ちを募らせている兆候がある」と記者団に語った。

 高官は、ロシア軍がウクライナ国境地帯に集結した部隊の5割以上を投入したと指摘。ただ、「いまだ都市部を制圧しておらず、制空権も確保していない」と述べた。