[ローマ 20日 ロイター] – イタリア議会上院が20日に実施したドラギ内閣を巡る信任投票は賛成95、反対38で可決されたが、連立与党のうち右派の「同盟」および「フォルツァ・イタリア」、左派の「五つ星運動」の3党が投票をボイコットし、政権崩壊のリスクが一段と高まった。

投票に先立ち、ドラギ首相が議会上院で演説し、連立与党の支持を得られれば首相に留まる用意があると表明、連立政権に結束を呼びかけたが、徒労に終わった格好だ。

投票では数十人の議員が欠席。これを受け9─10月の前倒し総選挙実施が現実味を帯び始めている。

イタリア議会は14日、ドラギ内閣の物価高騰対策を巡る信任投票を実施し、賛成172、反対39で可決。ただ五つ星運動が投票をボイコットし、連立政権が崩壊のリスクに陥ったことを受け、ドラギ首相が同日、辞意を表明。マッタレッラ大統領はこれを拒否し、再考を促した。

関係筋によると、ドラギ首相とマッタレッラ大統領は21日に会談する予定。