- 米CPI減速予想も75bp利上げ観測、ロシア軍ハルキウ州で撤退
- ECB利上げ継続もと独連銀総裁、欧州株から資金流出、CATL
ニューヨーク市では、世界貿易センタービルのツインタワーを象徴する青色の光線2本が夜空を照らしています。米同時多発テロから21年。このビルの崩壊で2750人余りの尊い命が奪われました。地上から真っすぐ上空に放たれた青い光はやはり物悲しくみえ、厳粛な気持ちを呼び起こします。この日は市内で式典が行われ、ハリス副大統領も出席しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
0.75ポイント利上げ変わらずか
13日に発表される8月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比8%上昇と、ガソリン価格の下落が続いたことを背景に2カ月連続で減速を示す可能性が高い。ただしこれにより、米金融当局が3会合連続で0.75ポイントの利上げを実施するとの投資家の見方が変わる可能性は低い。ウェルズ・ファーゴのシニアエコノミスト、サラ・ハウス氏は物価の伸び鈍化は歓迎すべきことだろうが、インフレはかなり高水準で、米金融当局が心地良さを感じるレベルではないと指摘した。一方でコア指数は同6.1%上昇と、伸び加速が予想されている。
ロシア軍ハルキウ州で撤退
ウクライナ軍が北東部ハルキウ州で引き続き前進、ロシア軍はここ1週間弱で複数の主要都市から撤退しつつある。ウクライナ軍の司令官は、同国が今月に入りこれまでに奪還した領土は3000平方キロメートル余りと推計した。ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領は11日に電話会談し、ウクライナのザポリージャ原子力発電所の安全性について協議した。マクロン氏は同原発の「安全性を確保する必要があると主張」し、ロシア軍が同施設から兵器を撤去させるべきだとプーチン氏に訴えた。
「さらなる明確な措置」
欧州中央銀行(ECB)政策委員会メンバーのナーゲル・ドイツ連邦銀行総裁は、現在の消費者物価トレンドが続く場合、ECBは利上げ継続を求められるとの見解を示した。ナーゲル氏は、ECBが8日に0.75ポイント利上げを決めたことについて「明確なサインだった。インフレの状況が現状にとどまる場合、さらなる明確な措置をとらなければならない」と、ドイチュラントフンクのラジオインタビューで述べた。ECBはデータに基づいて行動するとし、行動の規模についてはコメントを控えた。
欧州株から資金引き揚げ
欧州は山積する困難をどう乗り越えるのか、投資家は辛抱強くその答えを見いだそうとしているわけではなさそうだ。欧州の株式ファンドから9月7日までの1週間に34億ドルが流出し、過去6カ月間の資金流出総額は830億ドル(約11兆8000億円)に上った。ドイツ銀行が明らかにした。ブラックロックのグローバル・チーフ投資ストラテジスト、ウェイ・リー氏は「エネルギー危機を踏まえ、当社では欧州でのリセッションを何カ月にもわたって予想してきたが、株式はそれを完全には織り込んでいない」と指摘した。
最大手、バブル方式
中国が新型コロナウイルス感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策を堅持する中で、電気自動車向けバッテリー製造で世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)は9日、ロックダウン(都市封鎖)の対象となっている四川省宜賓市の工場を外部との接触を遮断した「バブル」方式で操業していることを明らかにした。同社は米テスラのリン酸鉄リチウムイオン電池サプライヤー。
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