- 米鉄道労使交渉で暫定合意、米小売売上高、FOMC利上げ予想
- 株の押し目買いに警鐘、BofAが長期有給休暇制度
米貨物鉄道会社と労働組合との協議が暫定合意に達しました。交渉期限が迫る中で14日に急伸していた天然ガス先物は、暫定合意を受けて15日に急落。メキシコ湾岸向けのバージに積載されたトウモロコシのプレミアムも下落しました。ただ、まだ暫定合意を受け入れていない労組もあり、正式な合意までには時間がかかる可能性もあります。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。
暫定合意
米国の鉄道会社と10万人余りの労働者を代表する労働組合が暫定合意に達したと、米政府が発表した。この労使交渉は16日が期限で、それまでに妥結しなければ鉄道労働者がストライキに入るか、会社側がロックアウトに訴える恐れがあった。その場合、米長距離貨物輸送の約4割を担う重要なインフラがまひ状態に陥り、サプライチェーンの混乱に拍車がかかるのは必至だった。今回の協議にはバイデン政権も関与。大統領は「米国にとって大きな勝利だ」と述べた。
予想外にプラス
米小売売上高は8月、前月比0.3%増加。市場予想(0.1%減)に反してプラスとなった。一方で7月は0.4%減(速報値は横ばい)に下方修正された。8月はガソリンを除いたベースでは0.8%増加。ガソリンスタンドは燃料価格の下落を反映し、前月に続いて大幅減となった。
75か100か
来週の連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ幅に関する基本シナリオは依然として75ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)のようだ。大半のエコノミストは、同会合で積極的ではあるが100bpよりは小幅な75bpの利上げが決定される可能性が最も高いとみている。その一方で、8月のコア消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなったことから、FOMCが衝撃的に大きく動くリスクもゼロではない。金利先物の動向によれば、投資家はそうした動きを約24%の確率で織り込んでいる。
押し目買いに警鐘
ゴールドマン・サックス・グループのストラテジスト、シャロン・ベル氏は、株式の押し目買いに対して警鐘を鳴らした。同氏はブルームバーグテレビジョンの番組で、最近の株価上昇は決定的でも長期的に持続可能でもないと指摘し、現在の弱気相場はまだ続くとの見方を示した。ベル氏は「相場が反発するだけでは十分でない」とし、特に米国株のバリュエーションがさらに下がる必要があると述べた。「現在の倍率はまだかなり無理がある」と語った。
最長6週間
米銀バンク・オブ・アメリカ (BofA)は、ベテラン行員向けにサバティカル(長期有給休暇)制度を設ける。勤続年数15年以上が対象で、年数に応じて4週間から6週間の休暇を付与する。ブルームバーグニュースが確認した文書によると、同行は来年スタートするこの制度を「人生の優先事項に再投資」する機会にしてもらいたいと説明。キャリアの節目に長期在職を評価するとともに、有能な人材を引きつけ、引き留める狙いがある。
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