[ヌサドゥア(インドネシア) 16日 ロイター] – インドネシアのバリ島で開催中の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)は、16日に採択した首脳宣言で、20カ国の中央銀行が「国を越えた波及(スピルオーバー)」を抑える必要性に留意しつつ、金融引き締めのペースを調整し続けると表明。今年「多くの通貨が大きく変動し、ボラティリティーが増大」したと認識し、過度の為替レートの変動を回避するというコミットメントを再確認した。

宣言は「G20の中央銀行は物価上昇圧力がインフレ期待に与える影響を注意深く監視し、データに基づき、明確に伝達される方法で金融政策の引き締めのペースを適切に調整し続けていく」と表明。米国の積極的な利上げによる影響への新興国の懸念を踏まえ、各国中銀は波及を抑える必要性に留意するとの認識を示した。

「これらの目標を達成し、金融政策の信頼性を高めるために、中央銀行の独立性は極めて重要」とした。

世界経済はウクライナ戦争、インフレ高進など「前代未聞の多次元の危機」に直面しているとも指摘。

生活費上昇の影響を特に受けやすい低所得層に対する「一時的で的を絞った」財政支出が必要だとの認識も示した。

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▽訂正-G20首脳宣言、ロシアのウクライナ侵攻を非難 異論も指摘<ロイター日本語版>2022年11月16日4:15 午後