[ベルリン 7日 ロイター] – ドイツ連邦検察庁は、国家転覆を図っているとされる極右団体のメンバーおよび支持者と見られる25人の身柄を7日早朝の一斉捜査で拘束したと発表した。

連邦軍事防諜庁(BAMAD)の報道官はロイターに対して、捜査対象には現役兵士1人と複数の予備兵が含まれていると説明。現役兵は特殊作戦部隊のメンバーという。

検察庁によると、容疑者らは極右勢力「帝国の市民(Reichsburger)」や、2021年1月に起きた米連邦議会襲撃事件の逮捕者の中にも支持者がいた「Qアノン」の陰謀論に影響を受け、「ハインリヒ13世」と名乗る男らを擁立して新国家樹立を画策していた。

遅くとも2021年11月末までに自分たちのイデオロギーに基づく行動を実行するため準備。資材の調達や新規メンバーの勧誘、射撃訓練などを行っていた。軍や警察の関係者を中心にメンバーを集めようとしていたという。

検察庁によると、国内11の連邦州での捜査には3000人以上の警察官や治安部隊が投入された。

ロシア大統領府(クレムリン)のペスコフ報道官はドイツの国家転覆を謀る極右の陰謀論にロシアが関与していることはありえないと否定。「ドイツ国内の問題とみられる」と述べた。