[ドバイ 3日 ロイター] – アラブ首長国連邦(UAE)が石油輸出国機構(OPEC)脱退を巡り内部で討議を行っていると、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が3日報じた。ただ、複数の関係筋はロイターに対し「真実から程遠い」として否定している。

WSJは、OPECの盟主で長年の同盟国であるサウジアラビアと産油量やイエメン内戦に対する方向性などを巡り亀裂が深まっていると報道。UAEは内々にOPECとロシアなど非加盟国で構成する「OPECプラス」に増産を呼びかけていたという。

アナリストは、UAEがOPECを脱退すればOPECプラスが実施している減産に影響が出る可能性があると指摘。WSJの報道を受け、原油価格は一時1バレル当たり2ドル下落した。ただその後は反転し、北海ブレント先物は0.78ドル高の1バレル=85.52ドル。

WSJの報道について、関係筋は「真実から程遠い」と指摘。別の関係筋は「全く検討されていない」と述べた。

UAEはサウジとイラクに次ぐOPEC3位の産油国。UAEはWSJの報道について公式にコメントしていない。