• 米CPI、利上げ観測再び、米地銀株が反発
  • メタ追加人員削減、ロシア機と米無人機が衝突
Cartons of eggs are seen for sale in a Kroger grocery store  in Houston, Texas.  Photographer: Brandon Bell/Getty Images

2月の米消費者物価指数(CPI)統計では、前月に過去最高を更新していた鶏卵価格が大幅低下し、消費者には朗報となりました。鶏卵相場の高騰で自宅で鶏を飼う人が増えたと言われる米国。郊外に展開する農業用品小売店チェーン、トラクター・サプライでは春先になれば店頭でひよこが販売されます。名残雪が舞うニューヨークでも、春の到来とインフレ沈静化が待たれます。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

コアが予想上回る

2月CPIでは、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数が前月比0.5%上昇と、5カ月ぶりの大きな伸びとなり、市場予想(0.4%上昇)も上回った。前年同月比では5.5%上昇し、市場予想と一致した。総合指数は前月比、前年同月比ともに予想に一致した。コア指数の月間ベース上昇に寄与したのは住居費のほか、娯楽、航空運賃など。食料品・飲料品の月間上昇率は2021年5月に迫る低さで、中でも鶏卵価格が大きく低下した。

利上げ見通し復活

スワップ市場が織り込む来週の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合での利上げ確率は約80%に上昇した。前日の取引終了時点では約50%だった。2年債利回りは一時40ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)近く上昇。前日には61bp急低下していた。FOMCにとって、シリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻を受けて金融安定へのリスクが増大する中、依然高過ぎるインフレへの対応にどう優先順位を付けるかが難題となっている。

急反発

地銀株が反発。SVB破綻の影響が金融システム内に広がるとの懸念の後退を反映し、同行破綻をきっかけとした下げを一部を取り戻した。ファースト・リパブリック・バンクは13日に62%急落したが、14日は27%高。パックウェスト・バンコープは34%、ウェスタン・アライアンス・バンコープは14%上昇。バンク・オブ・アメリカ(BofA)やシティグループなどの大手も上げている。

追加削減へ

フェイスブックの親会社、米メタ・プラットフォームズは約1万人の人員削減計画を明らかにした。約5000人分の空きポジションについては埋めない方針。経費節減と効率化を図るのが目的で、過去6カ月で2回目の大規模な人員削減となる。22年は広告収入の伸びが鈍化し、通年で初の減収となっていた。同社は昨年11月、従業員の約13%に相当する1万1000人の削減を実施。削減開始時の従業員数は8万7000人余りだった。

衝突

黒海上空で哨戒活動中の米空軍無人機が、ロシアの戦闘機に衝突されて墜落したと米欧州軍が明らかにした。米軍の「MQ-9」無人機はロシアの戦闘機「Suー27」2機から数回にわたってインターセプト(進路妨害)を受け、そのうち1機はMQ-9のプロペラに接触したという。米欧州空軍のジェームズ・ヘッカー司令官は「ロシア機はその危険で無責任な行為により、2機とも墜落寸前にあった」と述べた。

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