▽米CPI、6月は+3.0%に鈍化 約2年ぶりの小幅な伸び<ロイター日本語版>2023年7月12日10:40 午後

[ワシントン 12日 ロイター] – 米労働省が12日発表した6月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年比3.0%上昇した。5月の4.0%から鈍化し、2021年3月以来約2年ぶりの小幅な伸びとなった。しかし、米連邦準備理事会(FRB)が今月の会合で利上げを再度見送る程のペースでインフレは鎮静化していない。

ロイターがまとめたエコノミスト予想は前年比3.1%上昇だった。

FWDBONDSのチーフエコノミスト、クリストファー・ルプキー氏は「インフレは終息していないが、品不足や巣ごもり消費といったパンデミック(世界的大流行)に絡む異例の物価上昇は明らかに終了し、FRBは初めてインフレとの戦いで優位に立ったと言える」と述べた。

バイデン大統領は、インフレと賃金のデータは自らの経済政策「バイデノミクス」が成果を上げている証拠だとし、「家計のコスト削減に向け日々戦い続ける」と述べた。

米国家経済会議(NEC)のブレイナード委員長は、多くの人々が懸念していた失業率の急上昇を伴うことなく物価上昇圧力が後退し得ることが示されたと指摘。「米経済は、大幅な雇用喪失がなければインフレは低下しないという予測を覆している。回復力のある労働市場とともにインフレが鈍化するという道のりを米経済が歩んでいることを示す心強い新たな証拠が得られた」と述べた。

前年比での上昇率は昨年6月に1981年11月以来最大となる9.1%のピークを付けた後、鈍化が続いており、FRBによる積極的な利上げサイクルが終盤に近いという観測も強まっている。

CPIを受け、金融市場では今月25━26日のFOMCで利上げに踏み切るとの見方が依然強い一方、その後、年内に再び追加利上げが決定される確率が低下した。

インディペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任者(CIO)、クリス・ザッカレリ氏は「9月の会合までにさらに多くのデータがあるが、FRBが今月利上げを行った後、『様子見』するという証拠が積み重なりつつある」と述べた。

CPIは前月比で0.2%上昇。5月は0.1%上昇だった。市場予想は0.3%上昇。

家賃を含む住居費が6月の伸びの70%を占めた。中古車価格などが下落したものの、自動車保険が上昇したほか、ガソリンも1.0%上昇し、相殺された。

食品は0.1%上昇にとどまった。果物や野菜が0.8%上昇したものの、肉や魚が安くなったほか、卵は7.3%下落した。

変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は前年比4.8%上昇と、前月の5.3%から鈍化し、21年10月以来の小幅な伸びにとどまった。

前月比でも0.2%上昇と、21年8月以来の低い伸びとなった。また、前月比での伸びが0.4%を下回ったのは過去6カ月で初めて。

住居費が0.4%上昇し、コアCPIを押し上げた。

持ち家の帰属家賃は3カ月連続で0.5%上昇した後、6月は0.4%上昇だった。

自動車保険は1.7%上昇、衣料品は0.3%上昇。中古車・トラックは0.5%下落、新車は横ばいだった。

航空運賃は8.1%下落した。医療費、処方箋薬は横ばいだった。

ロイターがまとめたコアCPIの予想は前年比5.0%上昇、前月比0.3%上昇だった。