[香港 27日 ロイター] – ゴールドマン・サックスはリポートで、今週の中国共産党中央政治局の会議後、世界のヘッジファンドの中国株買いが膨らんだと指摘した。会議の内容が報じられた翌日の25日には2022年10月以来の水準に達したという。

資金が向かった先は中国本土A株と香港上場株で、インターネット企業が主体の米国上場の中国ADR(預託証券)への資金流入は少なかった。詳細は明らかにしていないが、流入資金は主にロング・バイでショート・カバーもあったという。

セクター別では一般消費財、生活必需品、金融、素材、工業などに資金が多く流入した。

中国共産党中央政治局が、マクロ経済政策の調整を強化し内需拡大に注力する方針を示したことを受け、中国株は上昇。上海と深センの株式市場に上場する有力企業300銘柄で構成するCSI300指数は週初から2%上昇し、香港ハンセン指数は3%上昇している。

ここ数か月、中国経済への懸念を受け世界の投資家は中国株から資金を引き揚げていた。ゴールドマンによると、ヘッジファンドの中国株エクスポージャーは22年11月の低水準付近で5年間の平均を大きく下回っている。

ただ、7月はセンチメントが回復しつつある。公式データによると、中国・香港株式市場の相互取引(ストック・コネクト)で外国人の中国本土株買い越しは200億元と、4月以来の高水準となっている。