[30日 ロイター] – 米厚生省(HHS)は30日、大麻に関する規制緩和を勧告したと明らかにした。バイデン政権が昨年、見直しを求めたことを受けた。

米国では40州近くが何らかの形での大麻使用を合法化しているが、一部の州や連邦レベルでは完全に違法だ。大麻の分類をヘロインなどの薬物よりも害の少ないカテゴリーに変更すれば、より広範囲な合法化への第一歩となる。大多数の米国民は大麻の合法化を支持している。

HHSの報道官によると、大麻の規制緩和勧告は29日、バイデン大統領が省への指示の一環として麻薬取締局(DEA)に行った。

DEAの報道官は「プロセスの一環として、HHSは科学的、医学的な評価を実施した。物質規制法に基づき薬物の分類を決めたり、分類を変えたりするのは、DEAに最終的な権限がある。DEAは見直しを開始する」と説明した。

大麻は現在、ヘロインやLSDなど乱用リスクが高く、医療目的での使用に適さないとされる薬物を含む「スケジュールI」に分類されている。HHSは、依存リスクが低いもしくは中程度で、乱用リスクがより低いカテゴリーに大麻の分類を変えることを勧告している。そうなれば、大麻はケタミンやテストステロンなどと同じ扱いになる。

報道を受け、キャノピー・グロースやティルレイ・ブランズ、クロノス・グループなどの大麻関連企業の株価が急上昇した。