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ノーベル経済学賞に男女格差研究のゴールディン氏、女性で3人目

[ストックホルム 9日 ロイター] – スウェーデン王立科学アカデミーは9日、今年のノーベル経済学賞を米ハーバード大のクラウディア・ゴールディン教授に授与すると発表した。賃金などの男女格差に関する研究を評価した。

科学アカデミーは「ゴールディン氏は、数世紀にわたる女性の収入と労働市場への参加について初めて包括的な説明を行った。同氏の研究は、変化の原因、そして今も残る男女格差の主な原因を明らかにした」と述べた。

経済史を研究するゴールディン氏は、1990年にハーバード大学経済学部で女性初の終身在職者となった。ノーベル経済学賞の受賞も女性として3人目となる。

賃金格差の根源的要因を考察した1990年の著作「Understanding the Gender Gap: An Economic History of American Women」は、大きな反響を呼んだ。その後、避妊ピルが女性のキャリアと結婚の決断に与える影響、社会的指標としての結婚後の女性の姓などについて研究を続けている。

選考委員会のランディ・ヒャルマーソン氏は「ゴールディン氏の発見は、社会的に大きな意味を持つ。この問題を最終的に理解し、正しい名前で呼ぶことで、われわれはより良い道を切り開くことができるだろう」と述べた。