宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日、月面着陸に成功後、電源オフになっていた月探査機「SLIM(スリム)」が再起動したと発表した。太陽電池パネルの発電ができ、「休眠状態」から約9日ぶりに「復活」。探査機による月面探査を再開したという。

 JAXAによると、SLIMから通信が届いたのは、28日午後11時ごろ。プロジェクトチームは29日、X(旧ツイッター)で、「昨晩SLIMとの通信を確立することに成功し、運用を再開しました!」と報告した。

 SLIMに搭載した特殊なカメラによる月の岩石の観測も再開。着陸直後に撮影した際、観測対象として目星をつけていた「トイプードル」と名付けた岩石の調査にも成功したという。

 SLIMは20日午前0時20分に月面に着陸した。だが、太陽電池パネルの発電ができておらず、月の岩石の調査は内蔵バッテリーを使って約45分間しか実施できなかった。約12%分を残して電源をオフにしていた。

 発電できていなかったのは…

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