• FRB利下げ新基準設定か、中期の米インフレ期待が低下
  • 独オフィス市場低迷、アーム株の上昇続く、米利上げリスク
A customer shops for groceries in a supermarket in San Francisco.
A customer shops for groceries in a supermarket in San Francisco. Photographer: David Paul Morris/Bloomberg

米労働統計局(BLS)によると、消費者物価指数(CPI)の推計に使われた調査の回答率が2023年は71%にとどまりました。過去数年に改善してきたものの、新型コロナウイルス禍前の約80%をまだ大きく下回っています。「統計の利用者がCPIデータの正確性を判断できるよう、回答率を毎年公表している」とBLSはコメント。ただ、統計が信頼できるのかエコノミストの間で疑問が生じる一因になっているようです。24年1月のCPIはコア指数が前年同月比3.7%上昇に鈍化の予想。総合指数はほぼ2年ぶりの3%割れが見込まれています。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

利下げ新基準

一部の米金融当局者は、利下げに向けた新たな基準を設定しつつあるようだ。その基準とは、より広範な物価圧力の後退だ。リッチモンド連銀のバーキン総裁とボストン連銀のコリンズ総裁は先週、インフレ鈍化が継続するだけでなく、住宅や他のサービス分野にしっかりと広がることが望ましいとの考えを示唆した。トゥルイスト・アドバイザリー・サービシズの米経済責任者、マイケル・スコーデレス氏は「ゴールポストを変えて、新たな基準を作っているのだろうか。どうやらそのようだ」と分析した。

インフレ期待低下

米消費者の中期的なインフレ期待が1月に低下し、少なくとも2013年以来の低水準となった。ニューヨーク連銀が公表した調査結果で明らかになった。3年先インフレ期待の中央値は2.35%と、ほぼ11年前のデータ開始以来最低の水準。1年後と5年後のインフレ期待は3%と2.5%で、それぞれ前月から変わらずだった。今回のデータは、利下げ開始前にインフレが目標の2%近くにとどまるとの確信がさらに必要だという米金融当局者を安心させる一助になりそうだ。

低迷が深刻化

ドイツのオフィスビル市場が過去最大級の下落に見舞われている。資金調達コストの上昇とオフィス復帰が進まない状況を受け、投資家の投資意欲が冷え込んだ。ドイツファンドブリーフ銀行協会(VDP)が公表したデータによると、オフィス不動産価格は昨年10-12月(第4四半期)に前年同期比で13%下落し、市況の悪化が加速。通年の下落率は10%を超え、2003年の統計開始以降で最大となった。今年初めも一段の下落が見込まれる。

勢い止まらず

ソフトバンクグループ傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングスの上昇が止まらない。人工知能(AI)投資拡大による追い風を背景に、市場予想を大きく上回る強気の見通しを示して以降、好感する買いが続いている。12日の取引で、株価は商いを伴って一時42%余り急伸し、過去最高値の164.00ドルをつけた。取引高は過去3カ月平均の4倍以上に達した。時価総額は今年に入り800億ドル(約11兆9500億円)余り増加している。

利上げリスク

今後の米利下げサイクルに関する債券トレーダーらの見方は、米金融当局が描く軌道に当然ながら近づいてきた。ただ、非常に短い緩和サイクルの直後に利上げが行われるリスクのヘッジが不十分だとシティグループは指摘。グローバル市場ストラテジストのジェーソン・ウィリアムズ氏は、このサイクルは「1998年の緩和サイクルに類似する可能性がある。当時は利下げが短期間で終わり、さらなる利上げにつながった。インフレが一貫したベースで2%に戻らない場合、将来の利上げを巡る上方向のテールリスクが、この非常に低い水準から高まるはずだ」と記した。

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