Christopher Condon
- 支出の大半は食品やガソリンなど必需品－裁量的な支出は控える
- 無店舗小売りやスポーツ用品店、趣味用品店などで売上高が減少
４月の米小売売上高は前月比で横ばい。その前の２カ月は伸び率が下方修正された。高い借り入れコストと債務増加により、消費者が慎重姿勢を強めていることが示唆される。
| キーポイント |
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| ・米小売売上高は前月比横ばい ・市場予想は0.4％増 ・前月は0.6％増（速報値0.7％増）に下方修正 ・データはインフレ調整を加えていない |
４月における支出の大半は食品やガソリンといった生活必需品だった。自動車とガソリンを除いたベースの小売売上高は前月比0.1％減。
項目別では、13項目のうち７項目で減少。特に無店舗小売り、スポーツ用品店、趣味用品店で大きく減った。ガソリンスタンドの売上高は3.1％増。ガソリン価格の上昇が背景にある。自動車は減少した。
今回の小売売上高は、米経済を支えてきた底堅い消費者需要が軟化しつつあることを示唆している。労働市場はなお健全で、消費者に支出を続ける余力は残されているが、物価と金利の高止まりが家計を一段と圧迫し、裁量的な支出が抑制されるリスクがある。
ニューヨーク連銀が14日に公表した調査報告によると、米国の家計債務は１－３月（第１四半期）に過去最高を更新した。
米家計債務が過去最大、インフレ直撃で返済遅延も増加－ＮＹ連銀調査
国内総生産（ＧＤＰ）の算出に使用される飲食店と自動車ディーラー、建設資材店、ガソリンスタンドを除いたコア売上高は前月比0.3％減。前月は１％増だった。
小売売上高で唯一のサービス項目である飲食店は、前月比0.2％増と小幅な伸びにとどまった。前月は0.1％減だった。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題：US Retail Sales Stall After Downward Revisions in Prior Months（抜粋）
