▽自民党総裁選 25日の動き 講演やテレビ出演で発言<NHK>2024年8月25日 19時53分

岸田総理大臣の後任を選ぶ自民党の総裁選挙は、党内で候補者は過去最多となる可能性を指摘する声も出るなど混戦の様相が強まっています。

総裁選挙をめぐる25日の動きや発言です。

石破元幹事長「同僚や支援者から電話やメール」

石破元幹事長は、25日、鳥取県倉吉市で記者団に対し総裁選挙への立候補を24日に表明したことについて「同僚や全国の支援者など大勢から電話やメールをもらった。『地元の表明はよかった』とか『鬼気迫るものがあった』といった励ましをいただいた」と述べました。

その上で「一日一日、一分一秒、できるかぎりのことをする。公約はもうできているが、どうすれば訴求力を持たせられるかはまだ工夫が必要だ。議員や党員、国民に支持をお願いすることも当然、やっていかなければならない」と述べました。

一方、前回・3年前の総裁選挙で支援した河野デジタル大臣が26日に立候補を表明することについて「気持ちよくフェアにやりたい。別に仲たがいしたわけでもなく政治は国民のものだという思いは共通している。政策は違うところがあるのでどこが違うかが分かるよう論争をしたい」と述べました。

小林鷹之氏 地方議員らに支持呼びかけ

小林鷹之氏は、名古屋市で、地方議員らが参加する会合に出席し、党員票の獲得に向けて支持を呼びかけました。

このあと、小林氏は記者団に対し「私自身が考える国づくりや党改革のあり方を話し、総裁選挙に向けて結束していくという思いを共有できた。体力の続くかぎり全国を飛び回り、1人でも多くの人に会って思いを伝えていきたい」と述べました。

茂木幹事長「多くの仲間の議員から期待する声」

茂木幹事長は、佐賀市で講演し「多くの仲間の議員から期待する声を上げてもらい、大変ありがたく思っている。一人一人が自信と誇りを持てる、将来への希望が満ちあふれる、国際社会の中で存在感がさらに高まっていく、この国をそういう国にしていく。そのための覚悟を持った決断を近々させていただきたい。熱い戦いにしていきたい」と述べました。

茂木氏は、来週にも立候補を表明する方向で調整しています。

高市経済安保相「本格的に準備を進めていく」

高市経済安全保障担当大臣は、25日に放送されたBSテレ東の番組「NIKKEI 日曜サロン」で自民党の総裁選挙への対応について「選挙管理委員会で日程も決まったので本格的に準備を進めていく」と述べました。

また、高市大臣は、近い議員との勉強会の内容をもとにまとめた書籍を今月30日に出版します。

この中では、国際情勢はこの数年間で激変したとして「総合的な国力」の強化が必要だと指摘しています。

その上で「国力」を構成する要素として外交力や防衛力、経済力などに加えて、「人材力」を掲げ、「行き過ぎた結果平等」を排して「出る杭」を伸ばし社会課題の解決に貢献してもらいたいと主張しています。

さらに防衛力の強化をめぐり「『行き過ぎた他者依存』は厳に戒めるべきで『わが国自身の防衛力』を不断に強化することが必要不可欠だ」とつづり、直ちに防衛費の増額が必要だと訴えています。

上川外相「20名をはるかに超える支持」

上川外務大臣は、24日に続いて、東京都内で開かれているTICAD=アフリカ開発会議の閣僚会合の共同議長を務めたほか、各国の外相らと会談しました。

上川大臣は、会場のホテルで記者団に対し、総裁選挙への立候補に向けた推薦人確保の状況について「20名をはるかに超える支持をいただいていて、今、推薦人をどなたにお願いするか、最後の詰めをしている状況だ」と述べました。

その上で「『日本で初の女性総理には、外交・内政ともに経験があり、安定感のある上川陽子しかいない』という声を多くいただいている。しっかりと応えることができるように精いっぱいの努力をし、まさに日本が変わる大きな時期にあることを心に刻んで、精力的に取り組んでいきたい」と述べました。

野田聖子氏 地元の岐阜市で講演

野田聖子氏は、地元の岐阜市で講演し「仮に総裁選挙の候補者になれたら、前回立候補したときは『こどもまんなか』一本だったが、今回はその先だ。日本は想像以上に人口が減少したどころか、今、『人口急減国家』になった。子育て支援と少子化対策は別物だという賢い政策を持たないと、日本は子どもたちにとって不幸な国になってしまう」と述べました。

河野デジタル相 小泉進次郎氏 林官房長官は

このほか、河野デジタル大臣は26日、小泉進次郎氏は今月30日に立候補を表明し、林官房長官は台風10号の影響などを見極めながら表明の時期を判断することにしています。