▽立民代表選 26日の動き 枝野 泉 野田 吉田各氏の発言など<NHK>2024年8月26日 23時30分 

立憲民主党の代表選挙は、9月7日の告示まで2週間を切りました。党本部では立候補予定者を対象にした事前説明会が開かれ、7つの陣営が参加しました。

代表選挙をめぐる26日の動きや発言です。

枝野前代表 労働組合などまわる

代表選挙に立候補を表明した枝野前代表は、党を支持する労働組合などをまわり、支援を呼びかけました。

枝野氏は25日、地元のさいたま市で支援者を前に講演し、今回の選挙にあたって打ち出した「人間中心の経済」などの政策を訴えました。

今後は党内での支持拡大に向けて、党所属議員の地元をまわることなども検討しているということです。

泉代表 立候補の要請文を受け取る

泉代表は26日午前、国会内で党所属の有志の地方議員から、立候補の要請文を受け取りました。

要請には106人の地方議員が賛同していて、要請文では「世代交代を進めながら『未来への責任』を果たそうという取り組みや、『現実的な政策提案』を行っていく取り組みを後戻りさせるわけにはいかない。新しくなってきた党をさらに前に進めるため、泉氏の立候補を強く求める」としています。

要請のあと、泉氏は記者団に対し「大変重たい要請をもらった。きょうとあすも党内の国会議員と意見交換し、これまでの3年間以上のさらなる取り組みができるという思いを伝え、できる限りの理解を得たい。意欲を持って仲間たちと議論しながら、準備を進めていきたい」と述べました。

野田元首相「政権とるためにどうしたらいいか熟慮したい」

代表選挙への立候補に向けて調整を進めている野田元総理大臣は26日朝、地元のJR津田沼駅前で、日常的に実施している駅前での有権者に対する声かけなどを行いました。

このあと記者団に対し、「政権をとるためにどうしたらいいか熟慮したい」と述べました。

また、かつてみずからを「ドジョウ」に例え「泥臭く国民のために汗をかく」と訴えたことを念頭に、「『ドジョウ』も必要なのかもしれないという印象は持つようになってきた」と述べました。

野田氏は26日に有権者に配ったチラシの中で、「次の衆議院選挙は自民党を過半数割れに追い込む絶好のチャンスだからこそ、代表選挙を弾みにしないといけない。外交や経済、危機管理などを考えると、次の党代表は刷新感よりも安定感が求められているかもしれない」とつづっています。

吉田氏「立候補を考えているところ」

吉田晴美氏は26日午後、記者団に対し「立候補を考えているところだ。永田町に染まっていない1期生の視点や、生活に密着した女性の視点で論戦を喚起したい」と述べ、立候補したいという意向を示しました。

その上で「いま名前が挙がっている候補者はベテランばかりだ。永田町の常識では、1期生の立候補は『生意気だ』と言われるかもしれないが、国民から負託を受けており、論戦に挑む覚悟は持っていなければならない」と述べました。

一方、立候補に必要な20人の推薦人の確保について「そもそもハードルが高すぎる。本当に始まったばかりの動きであり、丁寧に働きかけていく」と述べました。

小沢氏中心のグループ 来週にも支持する候補者決定

小沢一郎 衆議院議員を中心とするグループは、26日夕方、国会内で会合を開きました。そして、代表選挙に立候補を表明する議員がほぼ出そろう来週にも再び会合を開き、支持する候補者を決める方針を確認しました。

会合のあと、小沢氏は記者団に対し「衆議院選挙が近いことを考えると、日本維新の会や国民民主党、それに志を同じくする人たちとどう連携していけるかだ。野党で協力し、政権を任せても安心できるような体制をつくることが国民の願いだ」と述べました。

小沢氏のグループは今月6日、泉代表のままではほかの野党との連携が進まず、政権交代は困難だとして、泉氏以外の候補者を支援する方針を確認しています。

代表選の地方遊説 全国11か所で調整

立憲民主党の代表選挙で、党の選挙管理委員会は、街頭演説や討論会などの地方遊説について、全国11か所での開催を調整していると発表しました。

前回・3年前は新型コロナの影響もあり、地方遊説が行われたのは札幌、横浜、福岡の3か所でした。今回は、告示日の来月7日に名古屋で地方遊説をスタートさせ、18日の東京まで続きます。

また、11日には石川県内で行う討論会などに先立ち、候補者全員が能登半島地震の被災地を視察することを検討しています。

このほか、女性議員や青年局によるオンライン形式の集会や、党員・サポーターとの意見交換会も予定しています。

選挙期間は、自民党総裁選挙を上回る17日間で、多くの地方遊説などを通じて党の政策をアピールする機会にしたい考えです。

代表選挙の説明会に7陣営

代表選挙への立候補予定者を対象にした事前説明会が開かれ、立候補を表明した枝野前代表や再選を目指す泉代表、それに立候補の調整を進めている野田元総理大臣など7つの陣営が参加しました。

代表選挙は来月7日告示、23日投開票の日程で行われ、26日午後、党本部で立候補予定者を対象にした事前説明会が開かれました。

説明会には
◇先週、立候補を表明した枝野前代表
◇再選を目指し立候補の意向を固めている現職の泉代表
◇立候補に向けて調整を進めている野田元総理大臣の陣営
の関係者が出席しました。

さらに
◇江田元代表代行、◇馬淵元国土交通大臣、◇衆議院当選1回の吉田晴美氏に加え、◇候補者を明示しないまま出席した関係者を含め、あわせて7つの陣営が参加しました。

説明会で、吉川沙織・選挙管理委員長は「わが党のリーダーを決める非常に重要な代表選挙となる。国民に、立憲民主党がどのような道を進んでいるのか示すことができる選挙にしたい」と述べました。

そして、立候補の届け出方法などを説明し、各陣営は必要な書類や手順などを確認していました。

今回の代表選挙は党所属の国会議員のほか、国政選挙の公認候補予定者、地方議員、それに党員・サポーターによる投票がそれぞれポイントに換算され、その合計数をめぐって争われることになっています。

立候補意欲の江田氏 石丸伸二氏と対談

立憲民主党の代表選挙への立候補に意欲を示す江田・元代表代行は、26日夜配信された「NewsPicks」のインターネット番組で、先の東京都知事選挙で党が支援した蓮舫氏を上回り2位になった石丸伸二氏と対談しました。

この中で、江田氏は「立憲民主党は生活者や消費者、それに働く者の立場の党だがそれにふさわしい政策を出さないから国民が振り向いてくれない。前向きな政策を打ち出さないとこの党は終わる」と述べました。

また、石丸氏は「野党は見向きもされておらず話題づくりが必要だ」と指摘し、次の衆議院選挙で新しい代表の小選挙区から自身が立候補することを提案しました。