米大統領選挙が目前に迫る中で、国際情勢がやけにきな臭くなっている。これは何を意味しているのだろう。戦争拡大の機運が色濃くなりつつあるような気がして仕方ない。ど素人の杞憂にすぎないことを祈るしかないが、投票日まであと4日。最後の最後まで混戦が続く米大統領選挙。候補同士の人格攻撃は凄まじいが、戦争をどうやって止めるのか、何も聞こえてこない。一体何を争っているのだろう。ここに来て表面化した最大の危機感は、北朝鮮軍のウクライナ戦争参戦だ。1万人に及ぶ北朝鮮の軍隊がすでにロシアに移動しており、戦争の訓練を受けていると報道されている。うち8000人がロシア領のクルスク(ウクライナが占領した地域)に派遣されるようだ。すでに現地入りしているかもしれない。プーチンは不足している戦力を北朝鮮軍の兵士で補うのだろう。これは戦争拡大宣言に等しい。
その北朝鮮は昨日、I C B M(大陸間弾道ミサイル)の発射実験を行った。西側の推測によると過去最大の飛距離を誇るミサイルのようだ。ミサイルの能力以上に気になるのはなんでこの時期なの、率直な疑問だ。「11月5日の米大統領選挙を睨んでいる」と専門家は解説する。さらに今朝気になったのは、「イラン、米大統領選前にイスラエル攻撃か、イラク領内から=アクシオス」だ。米ニュースサイトのアクシオスが伝えている。ここでも大統領選挙が絡んでいる。ロシア、イラン、北朝鮮。西側から見れば「悪の枢軸」だ。大統領選挙に合わせて何か企んでいるのかもしれない。しかも攻撃はイラク国内の親イラン民兵組織を通して実施するとある。イラン、イスラエルの報復合戦は収束の兆しがあると思っていたのだが、これが事実ならとんでもない計画と言っていいだろう。イランはロシアと「包括的戦略条約」、俗にいうパートナーシップ条約を締結しようとしている。ロシアが中国と結んだのと同じ条約だ。
もう一つ気になったのは、ドイツが国内にある3つのイラン領事館を閉鎖すると昨日発表したことだ。イランがドイツ系イラン人・シャルマッドさんの死刑を執行したことに対する対抗措置。ロイターによるとイラン国営メディアは28日に、「テロ攻撃の実行犯として有罪判決が出ていたシャルマッドさんの死刑が執行された」と伝えた。これを受けた対抗措置の一環として、領事館の閉鎖に踏み切ったというわけだ。ドイツとイランの関係も悪化の一途を辿っている。バイデン政権は何をやっているのだろう。ウクライナとガザの2正面作戦を強いられ、手一杯ということか。ゼレンスキー大統領は先月の訪米の際にバイデン氏に、「長射程巡航ミサイル・トマホークの供与を要請していた」。これは両国の機密事項のようだが、これをN Y Tが29日に暴露した。この報道にゼレンスキー氏は怒気をあらわにしたが、これも大統領選前のことだ。11月5日に向けて国際情勢はどんどんきな臭くなっている。