ワシントンで「最も退屈な男」との異名をとるジェローム・(ジェイ)・パウエル氏が今週、連邦準備制度理事会(FRB)議長として初の議会証言に臨む。以下は週を始めるにあたって読んでおきたい5本のニュース。

ジェイトーク

27日の米下院証言でパウエルFRB議長から、予想より速いペースの利上げに道を開く発言が出れば、金利上昇が警戒されるだろう。ドルと米国債利回りの相関が復活したことを踏まえれば、ドルの戻しはさらに続くとも考えられる。FRBは金融政策報告で、「労働市場は完全雇用に近い、もしくはそれを若干上回っているように見受けられる」と指摘した。

習体制を無期限に

中国の習近平主席が第2期を終了する2023年以降も、共産党は習氏続投を容認する。共産党中央委員会が25日、国家主席は連続2期を超えて継続することはできないと憲法に明記されている箇所を削除することを提案した。ロシア発展を成し遂げたプーチン大統領を「模範としている」と指摘する声も出ている。

レッドライン超え

米10年債利回りは足元では3%をうかがう水準だが、年末までに4.5%に到達すれば株価は25%下落する可能性があると、ゴールドマン・サックスのエコノミストが指摘した。その際、実体経済も大きく影響を受けるものの、景気後退に陥ることはないと予測している。基本シナリオでは3.25%を見込んでいる。

プレシャスメタルに近い

三菱商事は新たに開発を予定しているペルーのケジャベコ銅鉱山への出資比率を、現状の18%から引き上げる検討に入った。30%程度までの拡大も視野に入っている。電気自動車(EV)の普及に伴い、電気を通しやすい銅の需要は一層高まると判断。

大型買収への渇望

米資産家ウォーレン・バフェット氏は次の獲物を狙っている。それも大型のものだ。おとなしかった昨年は、検討案件の「ほぼ全て」で価格高騰が障壁となったが、保険事業以外の収益を大幅に増やすため、「1件もしくはそれ以上の大型買収」をしなければならないと、投資・保険会社バークシャー・ハサウェイの株主宛ての書簡に記した。