[ニューヨーク 6日 ロイター] –  終盤のニューヨーク外為市場でドルが主要通貨に対して下落、対円では一時105円 台後半まで値下がりした。北朝鮮は非核化に向け米国と対話する意向があると韓国側が表明したことで、リスク選好の動きが広がる中、豪ドルやニュージーランドドル、韓国ウォ ンなどが買われた。 ただ、「米国と貿易相手国との間で今後、貿易摩擦が強まる恐れもあることから、全面的に買いを入れるにはまだ早すぎる」(コモンウエルスFXのオマー・エジナー氏)な ど、警戒する声も聞かれた。

韓国側はまた、北朝鮮との首脳会談を南北軍事境界線がある板門店で4月に実施する と発表。首脳会談は2007年以来となる。 北朝鮮が対話の意向を示したことについて、 トランプ米大統領は「進展の可能性」 が垣間みられるものの、肩透かしとなる可能性もあるとして、状況を見守る考えを明らか にした。

ドル/円は一時105.86円まで下げ、その後は106.22円で推移。主 要6通貨に対するドル指数は0.51%安の89.622。 韓国ウォンは対ドルで一時1月25日以来の高値を付け、その後1.39%高 の1061.69ウォンと、約1年ぶりの大幅な値上がりとなる勢い。NZドル は1.2%、豪ドルは約1%上昇した。ユーロ/ドルは1.2414ドル と2週間ぶり高値を付けた。 市場では8日の欧州中央銀行(ECB)理事会や9日の日銀政策決定会合の行方が注 目されている。