• 米大統領は中国製品1000億ドル対象の追加関税検討をUSTRに指示
  • 国家と人民の利益守るため新たな報復措置へ、最後まで戦う-中国

トランプ米大統領が5日、米通商代表部(USTR)に新たに中国からの輸入品1000億ドル(約10兆7000億円)を対象とした追加関税を検討するよう指示したことを受け、中国商務省は「最後までいかなる代価も惜しまずに」米国の保護主義に反撃すると宣言した。米中間の舌戦が激しさを増している。

米中の通商当局者らは摩擦を沈静化させ、対立のエスカレート回避に向け合意を取りまとめようと努めていたが、今回の大統領の行動がこうした取り組みを白紙に戻す可能性がある。中国商務省はウェブサイトに6日掲載した声明で、貿易戦争を望んでいないが、戦う準備はできていると言明。中国は米国の行動に対して「最後までいかなる代価も惜しまず、同等の措置で応じる。国家と人民の利益を断固として守るため新たな包括的対抗措置を用いて敢然と反撃する」と主張した。計画している措置の詳細には言及しなかった。

トランプ大統領はホワイトハウスが5日発表した声明で、「中国による不公正な報復を踏まえ、私はUSTRに対し、通商法301条の下で1000億ドルの追加関税が適切ではないかということを検討し、適切であればその対象製品を特定するよう指示した」と説明した。

ホワイトハウス当局者は大統領声明で言及された1000億ドルについて、中国製品への追加関税の額でなく、対象となる製品の合計輸入額だと説明した。トランプ大統領の指示を受け、S&P500種株価指数先物は一時1.6%下落した。

カナディアン・インペリアル・バンク・オブ・コマース(CIBC)のストラテジスト、パトリック・ベネット氏(香港在勤)は、「一つ一つの提案に対してほぼ自動的に報復措置が打ち出されるような状況は、貿易戦争の始まりの様相を呈しつつある」とコメント。「米国はこの過程で世界貿易から自らを孤立させる恐れがある。米国と米ドル、米資産市場の方が失うものが大きいと思う」と述べた。