10年物米国債の利回りが米市場で一時、3%を突破しました。2月の接近時、株式相場に「痛みを与える水準」との指摘がありましたが、実際に株価は大幅に下落しました。以下は一日を始めるにあたって押さえておきたい5本のニュース。

大台超え

10年物米国債の利回りが24日の米市場で一時、3%を突破。供給拡大懸念と米金融政策当局による追加利上げが意識される中で数カ月続いた取引レンジを上抜けた。3%超えは2014年1月以来初めて。コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークのブラッド・マクミラン最高投資責任者(CIO)は「金利の正常化に伴って、株価のバリュエーション見直しも進むだろう。そこを市場はますます注目し始めている」と指摘した

好事魔多し

米キャタピラーは1-3月(第1四半期)の利益が市場予想を上回り通期利益予想を上方修正したことで株価が急伸したが、電話会見でハルバーソン最高財務責任者(CFO)が1-3月の調整後1株利益は「年内最高だろう」と説明。株価は下落に転じ、前日比6.2%安となった。

君子豹変

トランプ米大統領は、北朝鮮の金正恩労働党委員長はこれまで「非常に高潔」だと称賛し、首脳会談を「極めて早期に」開催したいとホワイトハウスで記者団に語った。「小さなロケットマン」とやゆするなどの過去の批判姿勢からは大転換。北朝鮮との協議ではこれまでに大幅な譲歩を引き出しており、核兵器の廃棄を迫っていることを会見で明らかにした。

メガ・ディール

武田薬品工業のシャイアー買収は暫定合意に近づいていると、関係者が明らかにした。武田薬は約600億ドル(約6兆5000億円)規模の前回の買収提案から条件を改善させ、シャイアーは「対応を検討している」と発表。シャイアー株はロンドン市場で一時6.3%高となっている。英国の企業買収規則に基づき武田薬は25日午後までに正式提案するか、あるいは断念するかを表明しなければならない。

油断禁物

南北首脳会談を27日に控え、地政学リスクの後退ムードが漂う中、韓国株と韓国株への影響力が大きいテクノロジー株に慎重な構えを見せるのはテンプルトン・グローバル・アドバイザーズのノーマン・ボースマ最高投資責任者(CIO)。北朝鮮について「具体的なものは何一つない」と指摘する一方、サムスン電子を含む世界的なテクノロジー株に対する成長期待の低さを理由に韓国株の保有比率を落とした。

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