[ニューヨーク 30日 ロイター] –
ドル/円
NY終値 109.33/109.34
始値 109.27
高値 109.45
安値 109.09

ユーロ/ドル
NY終値 1.2077/1.2080
始値 1.2095
高値 1.2106
安値 1.2065

ニューヨーク外為市場では、ドイツの小売関係の経済指標が軟調だったことでユーロが対ドルで下落した。独連邦統計庁が発表した3月の小売売上高指数は実質ベースで前月比0.6%低下。ロイターがまとめた市場予想は0.8%の上昇だった。

CIBCキャピタル・マーケッツ(トロント)の外為戦略部門責任者、ビパン・ライ氏は「ユーロ圏ではこのところ経済指標が軟調となっているが、今回の統計はこれに続くものだった」と指摘。「欧州中央銀行(ECB)は、量的緩和(QE)政策を巡りタカ派的なレトリックを強めていくに当たり、やや慎重姿勢を取る余地があることが明確になった」と述べた。

主要6通貨に対するドル指数は一時91.768と0.25%上昇。前週27日に付けた91.986には届かなかったものの、1月11日以来の高水準となる。ユーロ/ドルは0.31%安の1.2090ドル。前週に付けた3カ月ぶり安値の1.2110ドルに近い水準にある。

朝方発表された3月の米個人消費支出(季節調整済み)統計では、個人消費支出(PCE)価格指数が前年同月比2.0%上昇し、2017年2月以来の大幅な伸びとなった。上昇は予想通りだったため、米連邦準備理事会(FRB)は緩やかに利上げを実施していくとの観測には変化はないとみられている。

FRBは5月1─2日に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げは決定しないとの見方が大勢となっているが、次回6月の会合での利上げの可能性を巡る示唆があるかどうか、市場は注目している。 前出のライ氏は「今回のFOMC声明に6月の利上げを示唆する文言がなければ、ドルは幾分、防衛的な圧力にさらされることになる」と述べた。米経済の力強さを推し量ろうと、市場では5月4日に発表される4月の米雇用統計にも注目が集まっている。