• 現状は株式に追い風、だがヘッジが絶対に必要-エルモッティ氏
  • 欧州や域内各国には「短期で大きなリスクない」

スイスの銀行UBSグループのセルジオ・エルモッティ最高経営責任者(CEO)は、イタリアの政治的な混乱がここ数週間にわたり世界の金融市場を揺るがしているが、投資家が恐れる必要はないと語った。

エルモッティCEOは5日、チューリヒでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、「顧客には市場にとどまるよう話している」と発言。「基調的な企業収益や経済成長は概して引き続き株式にとって追い風だ。ただ、景気循環や地政学的なリスクのシグナルには細心の注意を払っている」とし、「現在の環境ではヘッジが絶対に必要だ」と続けた。

UBSの年次報告によると、同行は昨年末時点でイタリアの社債や銀行債、国債、金融取引のカウンターパーティーリスクなどへのエクスポージャーを純額で約11億フラン(約1220億円)抱えている。エルモッティCEOは欧州や域内各国に短期で大きなリスクはなく、安心していると述べた。

原題:UBS’s Ermotti Advises Clients to Stay in Market Amid Turmoil (2)(抜粋)