アメリカのトランプ大統領は経済成長が続くケニアのケニヤッタ大統領と会談し、貿易や安全保障の分野で連携を強めていく考えを示しました。多額の融資や投資で、アフリカでの影響力を高める中国をけん制する狙いもあるとみられます。

トランプ大統領は27日、ホワイトハウスでケニアのケニヤッタ大統領と首脳会談を行いました。

会談の冒頭、トランプ大統領は「ケニアと非常に強い関係がある」と述べ、貿易や安全保障の分野で連携を強めていく考えを示しました。

トランプ大統領は以前、アフリカの国々を侮辱することばを使ったと報じられて批判されたほか、先週には南アフリカの土地問題をめぐる人種間の対立に立ち入る発言をして、南アフリカ政府の反発を招くなど、歴代のアメリカの大統領に比べて、アフリカへの理解や関心が低いと指摘されています。

これに対し、中国はケニアで建国以来最大規模の公共工事となる長距離鉄道を建設するなど、巨額の融資や投資を通して経済成長が続くアフリカ各地で影響力を強めていて、来週には中国の北京で多くのアフリカの首脳を招いた大規模な国際会議も開かれることになっています。

トランプ大統領としてはアフリカの主要国の1つであるケニアとの連携を強化する姿勢を見せることで、アフリカでの存在感を高める中国の動きをけん制する狙いもあるとみられます。