日米首脳会談で懸案となっていた輸入自動車に対する関税の上乗せは当面見送られることになった。NHKは両国が「日米物品貿易協定」(TAG)の締結に向けて、農産品などの関税を含む2国間交渉を開始することで合意したと伝えている。共同声明によると「両首脳は、交渉の継続中に、アメリカが検討する自動車などの関税引き上げ措置は発動しないことを確認しました」という。今回の日米首脳会談の最大の懸案だった自動車に対する追加関税の上乗せは当面見送られることになった。まずはメデタシ、メデタシか。ところでTAGってなんだ?知っている人を除いて知らない人は知らない。残念ながら筆者も知らないうちの一人。最初は服装品などについている値札(タグ)のことかと思った。物品貿易協定を締結するというのは商品にタグをつけることだろう、そんなことを思った。

 

個人的な疑問に時事ドットコムが答えてくれた。日米物品貿易協定(TAG) 日米両国政府が交渉開始に合意した新たな2国間貿易協定。トレード・アグリーメント・オン・グッズの頭文字を取ってTAGと略す。関税撤廃・削減を目指しており、対象は農産品や工業製品などほぼ全ての貿易品目に及ぶ。環太平洋連携協定(TPP)をはじめとする自由貿易協定(FTA)がサービスの自由化、非関税障壁の撤廃、知的財産権保護などのルール作りも含めて包括的に交渉するのに対し、モノの関税に絞るのが特徴だ。日米はTAG交渉の見通しが立った後、サービスや投資分野でも2国間交渉を始める。なるほど、納得。それにしても貿易交渉というのはどうしてこう次から次と新しい言葉が出てくるのだろうか。交渉当事者が国民の目をたぶらかすためではないか。勘ぐりたくなる。

 

今回の日米通商協議はFFRと呼ばれている。自由(Free)、公正(Fair)、相互的(Reciprocal)の略だ。問題は最後の「相互的(Reciprocal)」。このことについては8月13日付の当欄に書いた。今回の首脳会談で決まったことはまずTAG交渉を行い、これが決着した後にFTA交渉を行うという2段階方式で進めるということだ。筆者のようなど素人は最初からFTAをやればいいのではないかと思うのだが、その答えは今朝のニュースを見る限りどこにも書いてない。おそらく11月に予定されている米国の中間選挙、日本は来年の参院選挙などを意識しているのだろうが、政治的意図はわからない。茂木経済財政担当相は「関税についてはTPPが上限」と断言している。とすれば日本側には国民の目をたぶらかす必要がないと思うのだが・・・。とりあえずはメディアの解説を待つことにしよう。