[ワシントン 9日 ロイター] – ニッキー・ヘイリー米国連大使は9日、年末に退任すると発表した。同時に、今回の退任が2020年の米大統領選出馬に向けた布石との観測を否定した。

ヘイリー大使はトランプ米大統領と共に大統領執務室で記者会見に臨み、1年半にわたる国連での責務は「人生における名誉」と語った。


トランプ大統領は「ヘイリー大使は素晴らしい仕事をした。人となりも素晴らしく、仕事を成し遂げる人材だった」と称賛。「われわれ一同、(ヘイリー氏の新たな旅立ちを)祝福するが、(彼女を)失うのは本当に惜しい。どんな役職でもよいから、いつかまた戻ってきてほしい」と語った。

ヘイリー氏は辞任の理由は明確にせず、現時点で将来の計画は決めていないと述べた。

トランプ大統領は、ヘイリー氏から半年前に休息を取るため年末に辞任する考えを伝えられたことを明らかにし、後任については、2、3週間以内に決めるとした。

前サウスカロライナ州知事で、トランプ政権内で最上位の女性高官であるヘイリー氏はこれまで、次期大統領の有力候補と目されてきた。

ただ、ヘイリー氏はこの日、「2020年選挙に出馬しない」と断言し、トランプ氏の再任を支持する意向を表明した。

ヘイリー氏はトランプ大統領の掲げる「米国第一」政策を国連に示す外交の顔だったが、ここ数カ月はポンペオ国務長官やタカ派のボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に押され、影をひそめていた。