• イタリア国債に対する投資家のセンチメント転換を示唆
  • イタリアの債務比率はユーロ圏でギリシャに次ぎ2番目に高い

イタリア政府はシンジケート団を通じた今年最初の国債発行で、2035年償還債(発行額100億ユーロ)に対して355億ユーロ(約4兆4000億円)余りという記録的な需要を集めた。ユーロ圏有数の大規模な債務を抱えるイタリアに対し、投資家のセンチメントが転換したことを示唆している。

  情報を明らかにする権限がないとして匿名を条件に語った関係者によると、イタリア政府は今回発行する国債の利回りを指標銘柄を18ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上回る水準に設定する見通しで、当初想定していたレンジよりも4bp低い。この需要には、共同幹事による28億ユーロの買い注文も含まれる。

  内規により匿名を希望したイタリア債務管理庁の報道担当者は、注文規模がシンジケート団を通じた発行としては過去最大だったことを確認した。イタリア政府は通年で約2500億ユーロの調達を計画しているが、幸先の良いスタートを切る格好となった。同国の債務は国内総生産(GDP)比で130%余りに達し、この比率がユーロ圏ではギリシャに次いで2番目に高い。

原題:Italy Bond Sale Draws Record 35.5 Billion Euros of Investor Bids(抜粋)