文喜相氏=首相官邸で2017年5月、川田雅浩撮影

 【ソウル堀山明子】韓国国会の文喜相(ムン・ヒサン)議長は、8日に配信された米ブルームバーグ通信とのインタビューで、行き詰まっている日韓歴史問題の解決策について、天皇陛下が元慰安婦の手を握り「本当に申し訳ない」と謝罪すれば「その一言で問題は完全に解決する」と述べた。

 文氏は文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後の2017年5月、大統領特使として訪日した日韓関係のパイプ役。04~08年の韓日議連会長で、盧武鉉(ノム・ヒョン)政権時代には秘書室長も務めた。

 インタビューでは、15年の慰安婦問題の日韓合意についても国家間の謝罪の限界に言及しており、日韓の和解を模索する中での発言とみられるが、天皇の政治利用を促しているとも受け取れる内容で、日韓双方で批判を招きそうだ。

 韓国大手紙・中央日報(電子版)は「日本の国民感情を刺激しかねず、波紋が予想される」と伝えている。