【北京時事】中国の最高人民法院(最高裁)トップの周強・院長が訴訟に不正介入したという疑惑を調査していた共産党関連部門などの合同チームは22日、疑惑を提起した王林清最高法院裁判官が虚偽の証言を行っていたと発表した。国営新華社通信が伝えた。周院長の責任問題に発展するという観測も出ていたが、疑惑を否定する調査結果となった。

 陝西省の政府系企業と炭鉱開発業者が争った訴訟を担当した王裁判官は昨年末、周院長が政府系企業に有利になるように働き掛けていたとネット上の動画を通じて告発。保管していた訴訟記録が何者かの仕業で紛失したと語っていた。

 今年1月に発足した調査チームは、王裁判官の陳述などに基づき、「王裁判官が組織に不満を抱き、(嫌がらせのために)訴訟記録を盗んだ」と結論付けた。王裁判官は国家機密を漏えいした疑いで公安機関が捜査している。(2019/02/22-21:18)