石油生産で世界最大手のサウジアラムコは初の起債額を120億ドル(約1兆3300億円)に決定した。過去に例をみないレベルの申し込み超過となる。
事情に詳しい関係者らによれば、ドル建てのアラムコ債への応募額は9日に1000億ドルを超えた。この強い需要のおかげで、アラムコはサウジアラビア政府よりも借り入れコストが低くて済む。国営企業としてはまれな現象であり、企業としての利益が世界最大であるアラムコの財務力を浮き彫りにしている。ジャーナリストのジャマル・カショギ氏が昨年殺害されて以降、ウォール街や国外投資家から敬遠されるようになったサウジにとって、復活の象徴となる。

アラムコの起債は5本に分けられる。最長の30年債では、利回りが米国債に155ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%) 上乗せされる。詳細が非公開であるため匿名を条件に話した関係者が明らかにした。
原題:Aramco to Issue $12 Billion of Bonds Amid Unprecedented Demand(抜粋)