【ロンドン時事】2日投票の英地方議会・首長選挙は3日午後までの中間開票の結果、メイ首相率いる与党・保守党が議席を大幅に減らす見通しとなった。最大野党・労働党も議席減が予想されており、欧州連合(EU)離脱をめぐる国政の混迷を背景に、有権者が二大政党におきゅうを据える形となりそうだ。

 今回実施されたのはイングランド、北アイルランド両地方の計259議会と6首長の選挙。BBC放送がまとめた202議会の開票結果によると、保守党は改選前に比べ約950議席、労働党も110議席を失った。EU残留を主張する自民党と緑の党は躍進。無所属候補の当選も増えた。

 メイ首相は3日の保守党の会合で、選挙結果について「EU離脱をやり遂げよという(国民の)メッセージだ」と述べたが、会場からは「なぜ辞めないのか」と罵声が飛んだ。同党の有力下院議員は「有権者は指導者の交代を求めている。おそらくその時が来た」と主張し、首相に退陣を迫った。