天安門事件から30年を迎えて開かれたシンポジウムで講演する当時の学生リーダー王丹氏=1日午後、東京都千代田区

 中国で学生らの民主化要求を軍が武力弾圧した1989年6月の天安門事件で、当時学生リーダーだった王丹氏が1日、事件から30年を迎えて明治大(東京都千代田区)で開催されたシンポジウムで講演した。王氏は「学生の運動にまったく落ち度はない。政府に100%の責任がある」と強く非難した。

 王氏は、現政権が言論弾圧を強めていることなどを念頭に、「今でも自由と民主主義を求めて代償を払い続けている人がいる」と訴えた。

 また、事件後10年間を獄中で過ごし、現在は米国に亡命していることに言及。「親に会うこともできないが、後悔はしていない」と言い切り、民主化運動によって「中国人が尊厳を求めていることを(世界に)示した」と意義を強調した。

 当時、博士課程の学生として運動に参加した米コロンビア大の張博樹教授も講演で、「一番衝撃的だったのは党の公式見解だ。反革命暴動と位置付け、民主化運動と鎮圧との因果関係を全く逆にしてしまった」と憤慨。「30年の変化を見ると困惑する。理想と現実との距離が大きく開いている」と中国の現状に懸念を示した。