米金融当局は米国のインフレに「困惑」しており、最終的に日本のようになるのは避けたい考えだと、シカゴ大学ブース経営大学院の経済学教授で、元米連邦準備制度理事会(FRB)理事のランドール・クロズナー氏が指摘した。

  クロズナー氏はブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、政策当局者らは「インフレ率が上昇していないことを非常に懸念して」おり、経済や物価の下振れリスクに備え「ある程度の保険をかける」ことを望んでいると述べた。

  米国を含め、世界の多くの中央銀行が景気減速や貿易摩擦に関する懸念を要因に、金融引き締め終了方向へのシフトを示唆していると、クロズナー氏は指摘。「当局者らが会合の席で、一斉に利下げに踏み切ると話しているとは思わない」が、「彼らは世界的に同様の事象を見ている」と語った。