1日、北京の中国建国70周年軍事パレードで公開された攻撃用ステルス無人全翼機「攻撃11」=中国中央テレビのウェブサイトより
1日、北京の中国建国70周年軍事パレードで公開された攻撃用ステルス無人全翼機「攻撃11」=中国中央テレビのウェブサイトより

 【北京時事】1日の軍事パレードで中国軍は多数の最新型無人機を公開した。中国は人工知能(AI)と連動した軍事用無人機の開発を目指している。米軍に並ぶ技術を獲得し、無人機を部隊運用の中心に据える構想も進めているもようだ。

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 共産党機関紙・人民日報系の環球時報(英語電子版)などによると、攻撃用ステルス無人全翼機「攻撃11」が初めて公開された。同機は2013年に初飛行した「利剣」の改良版と考えられている。
 また、超音速で偵察飛行すると推定される「無偵8」、情報収集用に使われるとみられる潜水艇「001」などの無人機も登場。これらの詳しい性能は不明だが、中国が無人機の開発を加速しているのは確実だ。

1日、中国・北京の軍事パレードで公開された超音速無人偵察機「無偵8」(AFP時事)
1日、中国・北京の軍事パレードで公開された超音速無人偵察機「無偵8」(AFP時事)

 中国製無人機は世界最先端の米国製に劣るものの、価格が安いため中東を中心に多く輸出。中国製無人機は実戦を通じて急速に性能を向上させている。
 今年7月に公表された中国の国防白書は「兵器の無人化の流れがますます明らかとなり、戦争の形態は情報化が加速している」と指摘。一方で「中国と世界の先進的軍事水準との開きは大きい」として、AIや無人機の技術を高める必要性を訴えた。

 軍の近代化で米軍を手本としてきた中国は、無人機を使った作戦についても米軍を研究している。9月10日付の軍系専門紙・中国国防報は、50年までにAI独自の判断により無人機が作戦を展開するようになるという米側の分析を紹介。その上で多数の無人機が蜂の群れのように目標を襲う手法が「未来の重要な攻撃形態になる」と指摘した。